トーマス・ワインズ(Thomas Wines)は、「最上級の単一畑産ワインを造る」と国内外から高く評価される、ハンターバレー(Hunter Valley)で最も有名なワイン醸造所だ。早飲みでも長期熟成でも楽しめる個性的な味わいのワイン品種のみを厳選しており、熱狂的なファンが多くいることで知られる。
ファースト・ビンテージは、ハンターバレーを代表する2品種のセミヨンとシラーズに特化して1997年に醸造された。
その後長年に渡り、トーマスワインズは地元農家との強固な協力関係を築き上げる。各農家はハンターバレー随一のブドウ園を所有しており、世界が認める独自の産地色を生み出している。それで造られるワインは、ブドウ園の特色を存分に感じられる唯一無二の味わいがある。その中でもキッス・シラーズとブラエモア・セミヨンは最も人気の高い2種で、ハンターバレーにおける近年のベンチマークとなりつつある。
オーナー兼ワイン醸造家のアンドリュー・トーマスは、老舗のワイン醸造社ティレルズ(Tyrrell's Wines)で13年間学び、ハンターバレーでのワイン造りの経験は四半世紀を超える。妥協を許さず徹底的にこだわるワイン造りが認められ、2014年度ハンターバレー最優秀ワイン醸造家賞の受賞(2008年にも受賞)をはじめ、数々のワイン品評会の賞やメダルの栄誉に輝き、批評家達の賞賛を集める。
ミディアムボディを持つワインに分類されることは間違いないが、ダークブルーフルーツ、風味豊かなスパイス、そしてタンニンがワイン全体に統一性を持たせ、魅力的の喉越しを感じさせる。
このワインは、赤いベリーの中に潜む、風味豊かで素朴な香りで満ちている。ダークベリー系フルーツの味が強く、口の中を通って伸びるような、張りのあるタンニンへと結びつけている。
印象的なライムの香りから誘われるように一口味わうと、しっかりと熟したみずみずしいフルーツの純度を感じられる。完璧なバランスと正確さを感じる一品で、早飲みでも長期熟成でも楽しめる。
歴史のあるハンター・バレーセミヨンを思わせるワインで、ぴりっとしたシトラスフレーバーと、素晴らしい鉄のようなミネラル感、穏やかなトロピカルフルーツの香りとともにかすかな草(自然)の匂いがするワイン。